DISCOVERY & INCUBATION & GROWTH PROGRAMS FOR DIGITAL HEALTH STARTUPS

TECH FOR LIFE

DISCOVERY & INCUBATION & GROWTH PROGRAMS FOR DIGITAL HEALTH STARTUPS

デジタルヘルスに特化した国内初のスタートアップ総合支援プログラム

TECH for LIFE SOLUTION DAY 開催レポート

TECH for LIFEの締め括りとなる、TECH for LIFE 「SOLUTION DAY」が9月6日(金)に日本橋ライフサイエンスハブにて開催されました!

 

国内のデジタルヘルスベンチャーはどう成長してきた?

海外のデジタルヘルススタートアップの動向は??

SOLUTION PITCHで最優秀賞に輝いたのはどのチーム??!

 

盛り沢山だったプログラム内容をこちらのレポートにて振り返ってまいります。

 


TECH for LIFE について

INDEE Japan テクニカルディレクター 津田真吾

 

まずはTFL主催のINDEE Japan テクニカルディレクターの津田真吾よりご挨拶とTFLの説明を行いました。

 

 

ある程度事業の成長が見えつつあるベンチャー起業への投資と比べ、アーリー/プリシード期での投資・支援が多くないこと、また、世界的に盛り上がりを見せているデジタルヘルス領域での投資が日本では他国に比べ少ないことを背景に、TFLではデジタルヘルススタートアップの継続的な支援をしていくことを目的としています。

3月のブートキャンプからスタートし、メンタープログラム、5月のCHALLENGE DAYでの課題シェアピッチ、ZEN TECH DOJOでのアクセラレーションプログラムを経て、締め括りとして迎えたのがSOLUTION DAYです。

メインイベントとなるピッチ大会で優秀賞に選ばれた3チームは、賞金総額100万円と国内外のライフサイエンス分野の展示会でのポストサポートが得られます。

 


 

Session1: ライフサイエンス課題解決の実践事例と立ち上げのリアル

最初のセッションでは、”いま伸びている” 国内のデジタルヘルススタートアップを代表して、AI問診サービスを提供するUbieの久保氏にお話をうかがいました。

 

世界を目指すヘルスケアスタートアップが黎明期にやったこと

株式会社Ubie 共同代表 久保恒太氏

 

 

はじめの講演では、道端で声掛けをして街頭インタビューを行い調査したご経験や、地域の診療所から大きい総合病院へPMF(Product Market Fit)を進めたフェーズ、カラオケのデンモクを参考にしたUI/UXの開発や、採用面での苦労など、多岐に渡る内容をお話しいただきました。

 

実践者と加速支援者による振り返りと本音トーク

株式会社Ubie 共同代表 久保恒太氏、INDEE Japan テクニカルディレクター 津田真吾

 

 

その後は、Ubieの起業前から支援してきたINDEE Japan の津田と久保氏のトークセッション。

やるべき課題に誠実に向かい合い、コツコツと事業を成長させてきた経験を語って下さいました。ひとつの話題として上がった新しいプロダクトのリリースのタイミングについては、何が正解なのかなかなか答えが出ないものかもしれませんね。この後ピッチ大会に参加するアーリー期のスタートアップチームにとっても学びの多いお話だったのではないかと思います。

 


 

Session2: グローバル視点でのライフサイエンスイノベーション動向と具体事例

2つめのセッションでは、イスラエルとシンガポールのデジタルヘルス動向をご講演いただきました。

 

イスラエルデジタルヘルス最前線

Aniwo Ltd. Head of Japan 執行役員 事業開発担当 松山英嗣氏

 

まずは、6,000のイスラエルスタートアップのデータベースを基に、市場調査や現地スタートアップとの契約交渉・連携、イスラエル進出支援をワンストップで提供しているAniwoの松山氏の講演です。

 

 

 

「中東のシリコンバレー」として注目を浴びているイスラエルですが、実際にGDP比のVC投資額は世界一にまで伸びており、現在活動しているスタートアップのうちの25%はデジタルヘルス領域とのこと。イスラエルの徴兵制度や早期のIT教育、ユダヤ教コミュニティの話など、興味深い話題も多くありました。

 

Singapore’s Healthcare Innovation Ecosystem

シンガポール経済開発庁 日本事務所 所長 リーチーハオ氏

つづいて、シンガポール経済開発庁のリー氏による、シンガポールのヘルステック領域のスタートアップ事情について。

 

 

人口が600万人以下で少子高齢化が進み、日本と同様に医療従事者の不足が問題視されているシンガポール。2012年から2018年の6年でデジタルヘルススタートアップは4倍近く増え、そのほとんどがアーリー期だったものが、シリーズBステージまで進んだり、イグジットした事例も出てきているようで、業界全体の成長がうかがえます。国土が小さいことにより、各社の連携が密に取りやすい背景もあり、今後もその盛り上がりは加速していきそうです。

 


 

Session3: ライフサイエンス課題解決に挑戦するスタートアップの具体事例 SOLUTION PITCH

コーヒーブレイクをはさみ、いよいよアーリー期のデジタルヘルススタートアップによるピッチ大会がスタート。

参加チームは9組。このうち2チームが優秀賞、1チームが最優秀賞に選ばれます。

8名の審査員により、次の5つの観点によって評価されます。

  • ヘルスケア・QOL (quality of life)へのインパクト
  • 市場性・事業性
  • 技術・提供価値の実現性
  • 事業としての魅力
  • プレゼンテーション

各チームの持ち時間は、6分のピッチ + 3分の質疑応答で合計9分です。

 

1組め: 株式会社Aikomi

これまでマニュアルで行われてきた非薬物療法(薬を使わず音楽や画像等で脳の機能を活性化させる方法)を、デジタル機器とソフトウェアにて代替するアプリケーションを提供するAikomi。介護者の負担を減少させると同時に、認知症患者のQoL向上が期待されます。介護者の負担を減少させると同時に、認知症患者のQoL向上が期待されます。

 

(株式会社Aikomi 取締役副社長 加藤潤一氏)

 

2組め: HoloAsh, Inc.

ADHDの方に生きやすい社会を創ることをミッションとし、愚痴を聞いてくれるAI Friendを開発しているHoloAsh。Chatbot かつ Social Media として 24時間 AI が話を聞き、傾聴しながらユーザーをモチベートしてくれ、人の助けが欲しい時には、ユーザー同士が暖かいコミュニケーションを取れるUIを持つサービスは、アメリカ市場を見据えて英語で開発されています。ようUIを持つサービスは、アメリカ市場を見据えて英語で開発されています。

 

(HoloAsh, Inc. CEO 岸慶紀氏)

 

3組め: エーテンラボ株式会社

5人1組のピアサポートで、糖尿病などの生活習慣病の食事・運動療法などの治療継続・行動変容をサポートするスマートフォンアプリ「みんチャレ」を提供しているエーテンラボ。糖尿病治療ガイドラインへの掲載や、医師が患者に勧める第一選択アプリになることを目指しています。

 

(エーテンラボ株式会社 代表取締役 長坂剛氏)

 

4組め: 株式会社HERBIO

“おへそ” に貼り付けて深部体温を違和感なくモニタリングし続けられるウェアラブルデバイス「Picot」を開発しているHERBIO。まずは女性向けの基礎体温ウェアラブルデバイスと体調記録管理アプリをリリース予定。更に先のステージでは、病気の予知や早期発見、看病の援助まで拡大することを見据えています。

 

(株式会社HERBIO CEO 田中彩論氏)

 

5組め: シルタス株式会社

シルタスは、ポイントカードに残る購買情報をアプリ連携し、日々の買い物データから自動で栄養の偏りを分析し、不足の栄養が補える食材やレシピを提案するアプリ「SIRU+(シルタス)」を開発・サービス運用しています。料理・食事の記録を使わず、購買履歴を栄養素に変換するというハードルの高い技術的課題を莫大なデータ解析によりクリアしています。

 

(シルタス株式会社 代表取締役 小原一樹氏)

 

6組め: Triple Edge(Medical-3)

唾液中に含まれるバイオマーカーや細菌等を検知し生体内の情報得て、日々の体調を可視化するメディカルマイクロデバイスのプロトタイプ開発を行っているTriple Edge。子どもから大人まで継続的に使うことができ、未病/予防医療に貢献できるプロダクトを目指しています。

 

(Triple Edge 廣瀬旬哉氏)

 

7組め: 株式会社キママニ

日々の感情・気分のログを気軽に残すことで、メンタル改善をサポートするアプリ「KibunLog」を開発・サービスリリースしているキママニ。うつ病などの精神疾患では、薬物療法か対面での精神療法に頼るしかない現状で、患者が扱いやすく、毎日使うことができるデジタル治療として、製薬企業と提携しています。患者が扱いやすく、毎日使うことができるデジタル治療として、製薬企業と提携しています。

 

(株式会社キママニ 田中圭氏)

 

8組め: BionicM株式会社

BionicMは、本人も義足ユーザーである孫氏が、よりハイクオリティかつ、それを必要とする人々の手に現実的に届けられるようなロボット義足の開発・サービス検証を行っています。義肢市場の7割を欧州企業3社が寡占している中で、業界全体のイノベーション促進と効率化も目指しています。

 

(BionicM株式会社 代表取締役社長 孫小軍氏)

 

9組め: アトピヨ

「アトピヨ」は、文字だけでなく画像を投稿することで、アトピー特有の皮膚症状(状態)を匿名で記録・共有できるアプリです。医療機関への画像提供を通じた対面診療・遠隔診療サポートや、製薬会社への治験サポート、大量のアトピー画像データへのAIを使った症状経過の分析、といった3つの展開を予定しています。

 

(アトピヨ 代表 Ryotaro Ako氏)

 

SOLUTION PITCH 結果発表

9組のピッチが終わった後、1時間強のネットワーキングの時間を設け、その間に審査員の皆さまで審査を行っていただきました。

さて、優秀賞に選ばれたのは・・・?!

 

優秀賞1チームめ

株式会社Aikomi

 

優秀賞1チームめは、認知症ケアプラットフォームのAikomi。

ヘルスケアへのインパクトと、事業としての魅力が特に高く評価されました。

 

(講評していただいた バイエル薬品株式会社 菊池紀広氏 と Aikomi 加藤氏)

 

優秀賞2チームめ

HoloAsh, Inc.

 

優秀賞2チームめは ADHDケアAIロボットのHoloAsh, Inc.

まだ開発途上であるものの、岸氏の原体験がもとになっているプロダクト開発と、アメリカでのリリースへの高い期待値により優秀賞に選ばれました。

 

(講評していただいた 新生キャピタルパートナーズ株式会社 栗原哲也氏 と HoloAsh  岸氏)

 

最優秀賞

株式会社HERBIO

 

最優秀賞に輝いたのはおへそで測る体温計「Picot」のHERBIO。

デジタルヘルスケアど真ん中のサービスで、女性向け基礎体温管理より先の事業展開の方向性も幅広く、審査員も想像力が掻き立てられわくわくさせられるピッチでした。アーリー期のヘルステックの継続的支援というTFLの目的にもマッチしており、文句なしの受賞です。

田中氏は別のイベントへ参加のため、Webミーティングにより表彰に参加してもらいました。

 

(講評していただいた ファイザー株式会社 瀬尾亨氏 と HERBIO 田中氏)

 

こちらの3チームには、賞金付与の他、2019年10月のBioJapan(パシフィコ横浜)、TechCrunch Disrupt SF(サンフランシスコ)、2020年1月のInnovfest Unbound(シンガポール)への出展サポートが行われます。

出場していただいた他のチームともに、今後の活躍に注目です。

 

最後にSOLUTION PITCH出場者と審査員の皆さまで記念撮影。

 

また、TECH for LIFEは2020年も開催する予定です。

他国の盛り上がりに負けないよう、日本国内でもデジタルヘルススタートアップが育つ環境を活性化させていきましょう。

今後の続報をお待ち下さい!!